先に結論を申しますとサイトの優先PoP設定とグローバルIPアドレス固定ルールは同じPoPを指定した方が効率が良いという話になります。

以下に詳しく説明します。
サイトの優先PoP設定
Site Configurationではオプション設定として優先PoPを設定することができます。
以下のサンプル構成ではプライマリをTokyo、セカンダリをOsakaに設定しています。

グローバルIPアドレス固定ルール
次にグローバルIPアドレス固定のネットワークルールについてです。
以下のサンプルルールではOffice365を宛先としてTokyo_DC2またはOsaka_DC2のPoP IPアドレスを使用してアクセスするように定義しています。

通信の流れ
この場合は以下のようにサイトが接続しているTokyo PoPを通ってからIPアドレス固定のためにTokyo_DC2 PoPを経由してOffice365にアクセスします。
2つのPoPを経由する分、トラフィックに不要なホップが発生します。

PoP設定を一致させる
優先PoPをTokyo_DC2に変更して、IPアドレス固定ルールのPoPと一致させます。

こうすることで以下のように不要なホップが削減され、効率の良い通信が行えるようになります。

まとめ
今回は地理的に近いTokyo PoP, Tokyo_DC2 PoPを例に上げました。
日本国内では東京3PoPと大阪2PoPがそれぞれ設置されているため、意識せずに異なるPoPを設定していることがあります。そういったお客様には今回の設定変更は有効と思われます。
宛先が地理的に離れている場合にはCatoバックボーンを通してアクセスを行うという考え方もあります。IPアドレス固定ルールでは出口PoPが固定されるため、ご利用の際にはサイトの接続PoP、トラフィックの出口PoPや宛先の地域を考慮することで効率の良いルールを構成することができます。
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